チャンピックスにはニコチン依存症を治す効果がある

チャンピックには拮抗作用と刺激作用がある

バレニクリンは、チャンピックスの有効成分です。バレニクリンには、ニコチン受容体に対する刺激作用と拮抗作用があります。

バレニクリンの作用機序を理解するに、ニコチンが体内に入るとのようなことが起きるかを知っておかなければなりません。
ニコチンは、肺から血液の中に入って脳に到達すると、ニコチン受容体と結合します。その結果、神経伝達物質の一つであるドパミンを作り出すのです。

この働きが慢性的に繰り返されると受容体の感受性は次第に低下していき、やがてニコチンを切望するようになります。摂取できない状態が続くと、頭痛や不快感などの離脱症状があらわれるようになるのです。そして、離脱症状から逃れるために、より喫煙するようになます。これが、ニコチン依存症です。

バレニクリンの拮抗作用とは、自ら受容体と結合してニコチンを遮断し、ドパミン放出を抑制します。正しく効果があらわれれば次第に喫煙で満足感が得られなくなるのです。

また、刺激作用は受容体を刺激して少量のドパミン放出を促す作用のことで、離脱症状をやわらげます。拮抗作用のみの薬だと、単にタバコをやめるのと殆ど変わらず、強い離脱症状が起きます。バレニクリンに刺激作用をもたせているのは、これを防ぐためです。

チャンピックスの成功率は6割程度

チャンピックスの禁煙成功率は、製造販売を行っている製薬メーカーが作成している添付文書が参考になるでしょう。

添付文書によると、臨床実験では、1.0mgを1日2回摂取した人で第9~12週の4週間禁煙が持続した人の割合は65.4%とされています。偽薬を摂取した人の39.5%を大きく上回ったのです。処方している医療機関が独自に起こった調査においても、6割台から7割台の禁煙成功率が算出されています。チャンピックスの効果の高さがうかがえます。

一方、チャンピックスでの治療に失敗した理由は、途中で体調が悪化して、用法通りに薬を飲めなくなったという身体上の問題が多いです。また、12週間の治療プログラムを途中で勝手にやめてしまって失敗する例も多いとされています。

しかし、禁煙に成功した人の中には吸いたい欲求を抑えられなくなって再びタバコに手を出すという失敗を何度も繰り返した人が少なくありません。

必ず禁煙するという強い意志を持って再チャレンジをすれば、6割程度の確率で喫煙をやめられます。

チャンピックスの効果は14時間つづく

チャンピックスの効果持続時間は、有効成分のバレニクリンのニコチン結合体との結合の持続時間です。

チャンピックスの1回あたりの投与量は、服用開始からの7日間が0.5mgで、8日目以降が1.0mgです。いずれも体内に投与してから、3時間程度で最高血中濃度に到達しました。半減期は、14時間から18時間です。

チャンピックスは薬効があらわれるまでには少々時間がかかります。1回服用すれば、少なくとも半日は禁断症状と喫煙の快感の両方を減らす効果が持続するのです。

飲み始めてから、4日目以降は1日2回の服用に変わります。したがって、きちんと用法用量を守っていれば1日中薬効が持続させることができるでしょう。

タバコに含まれるニコチンの血中濃度の半減期は、30分から120分程度で、バレニクリンの半減期より短いです。半減期が短いということは、タバコを吸うことで気持ちよく感じられる時が短いと言えます。これがニコチン依存症にかかっている喫煙者が頻繁にタバコを欲しがる理由です。